ビルメンが見たペットショップのバックヤード:猛禽類たちの「給食時間」と、ゴロンと横たわるアレ。

ビルメン=ビルメンテナンスとしてショッピングセンターの設備を守るプロフェッショナル

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この子はアメリカチョウゲンボウというハヤブサの仲間で猛禽類という小動物などを食べている鳥
ビルメンテナンス員として点検などでペットショップに出入りしてた実話を伝えます。
あくまでもフィクションではなく実話です・・・

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バックヤードの静かな日常。猛禽類たちの「給食時間」と、ゴロンと横たわるアレ。

ペットショップのフロアに一歩足を踏み入れると、そこは愛くるしい動物たちが並ぶ癒やしのパラダイスだ。特に最近人気の猛禽類(もうきんるい)コーナーでは、アメリカチョウゲンボウ メンフクロウやコノハズクが、哲学者 のような澄んだ瞳でじっとこちらを見つめてくる。

だが、彼らがどれだけスピリチュアルで可愛らしい見た目をしていようとも、野生の本能を持つ「ハンター」であることに変わりはない。

我々ビルメン(設備管理)の仕事は、そんな彼らの快適な空間を維持すること。
ある日、バックヤードにある換気扇の点検のため、私は関係者以外立ち入り禁止の重い扉を開けた。

「お疲れ様です。点検に入ります」

声をかけると、エプロン姿の店員さんが「はーい、どうぞー」と、いつも通りの軽い調子で返事をしてくれた。

店員さんは、作業台に向かって非常に淡々と、手際よく何かを作業している。
お互いに仕事中だ。ビルメンの点検中に、スタッフの方と無駄話を取り交わすことはあまりない。それぞれが自分の職務を全うする、静かな時間が流れる。

……が、どうしても視界に入ってしまうものがあった。

作業台の上に、ゴロン、と転がっている。
見事なまでに原型をとどめた、冷凍から解凍されたばかりのマウス。そして、小さなウズラのヒナたち。

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「あ、今からお昼ご飯(給食)の時間なんだな」と瞬時に察する。

店員さんの手元を見ると、迷いのないピンセットさばきで、猛禽類たちが一口で食べやすいサイズへと淡々と「処理」を進めていた。
それは猟奇的な雰囲気では一切なく、まるでお弁当のキャラ弁でも作っているかのような、あるいは夕飯のお肉を下ごしらえしているかのような、日常的で、あまりにも自然な所作だった。

ふとケージの方へ目をやると、フロアではクールに気取っていたメンフクロウたちが、首を180度近くギルリと回して、その作業台をガン見している。
「ホー……」「チチッ……」と、心なしかそわそわした声が響く。
その姿は、完全に「給食のおばちゃん」を待ちわびる小学生のそれだった。

目の前には、ゴロンとした生々しいマウス。
それを淡々とさばく店員さん。
そして、目を輝かせてお弁当を待つフクロウたち。

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表のキラキラした売り場からは決して見えない、だけど命を繋ぐためには絶対に必要な、バックヤードの「ほのぼのとしたギャップ」がそこにはあった。

「よし、点検異常なしです。お邪魔しました」

私は静かに扉を閉め、バックヤードを後にした。
あの猛禽類たちが、今日も美味しいご飯を食べて、快適に過ごせるように。心の中で「しっかり換気扇のフィルターを回しておくからな」と呟きながら、次の点検現場へと向かうのだった。

「今回の記事で猛禽類たちのギャップにやられてしまった方へ。実は猛禽類はおうちで一緒に暮らすことも可能です。獣医師が初心者向けに食事や体調管理をわかりやすく解説している一冊。バックヤードの裏側を知った上で読むと、さらに理解が深まります!」