日本初の導入:1983年に上野動物園へ初めてマヌルネコが導入され全国に拡大しました

世界中の動物園で人気を集めるマヌルネコ。
しかし、その愛らしい見た目とは裏腹に、飼育下での繁殖は決して簡単ではありません。
マヌルネコは中央アジアの高地や乾燥地帯に生息する野生ネコで、環境の変化に敏感なことで知られています。
特に子育ての難しさは有名で、飼育下では感染症などによって子どもが育たないケースも少なくありません。
そのため、動物園でマヌルネコの赤ちゃんが誕生したというニュースは大きな話題になります。
日本国内でも繁殖に成功した施設は限られており、一頭一頭が貴重な存在です。
今回は、そんな希少なマヌルネコの魅力と、動物園で出会った個体たちについて紹介します。

(注:この時に撮影したマヌルネコは神戸どうぶつ王国になります。)
マヌルネコの繁殖が難しい理由は、単純に「数が少ないから」ではなく、生態そのものにある。
マヌルネコは中央アジアの高山や乾燥地帯に生息し、人の住む環境から遠く離れた場所で暮らしている。そのため環境の変化に敏感で、飼育下ではストレスを受けやすいとされます。
また、繁殖期が短く、オスとメスが一緒に過ごせる期間も限られている。さらに生まれた子どもは感染症に弱く、特に湿度の高い地域では肺炎などで死亡するリスクが高いことが知られています。
このため世界中の動物園でも繁殖成功例は決して多くなく、神戸どうぶつ王国では繁殖環境を改善するため専用施設の整備が行われました。
神戸どうぶつ王国では2021年、繁殖成功を目指して展示施設を改装し、「ウェディングシュート」と呼ばれるお見合い通路を備えた新施設を整備しました。

約600万年前からその姿や特徴が変わらないから「世界最古のネコ」と呼ばれたり
ふわふわした毛並みと丸い顔 その表情からから「世界一不機嫌そうなネコ」と呼ばれることもあるマヌルネコ(たしかに写真もその通り)。
しかし、その姿は寒さの厳しい中央アジアで生き抜くために進化した結果です。
小さな耳、密集した毛、ずんぐりした体形はすべて野生で生きるための工夫です。
かわいらしい見た目の裏には、過酷な自然環境を生き抜く野生動物としてのたくましさが隠されていますね。
マヌルネコの人気は動物園だけにとどまらず、版画の絵本も出版されています。

