これが日本の靴?毛で覆われた異形の履き物「つらぬき」

日本の履き物といえば、下駄や草履を思い浮かべる人が多いでしょう。
しかし、古代〜中世の日本には、まったく異なる“靴”が存在していました。
それが「つらぬき(貫履)」です。
見た目はまるで獣の毛に覆われた不思議な履き物。
一体これは何のために使われていたのでしょうか。
本文①:つらぬきとは何か
「つらぬき」は、平安時代から鎌倉時代にかけて、主に騎馬の武士が使用した履き物です。
別名「けぐつ(毛履)」とも呼ばれ、名前の通り、外側に毛皮が使われているのが特徴です。
現在の靴とは違い、完全な密閉構造ではなく、紐で足に固定するスタイル。
見た目は素朴ですが、当時の戦闘や移動に適した機能を持っていました。
本文②:なぜ毛がついているのか
最大の特徴は、やはり外側の毛です。
これは単なる装飾ではなく、
・防寒
・衝撃の緩和
・滑り止め
といった実用的な役割があったと考えられています。
特に騎馬時は、鐙(あぶみ)に足をかけるため、安定性が重要でした。
毛皮はそのグリップを助ける役割も果たしていた可能性があります。
本文③:どんな人が履いていたのか
つらぬきは、一般庶民の履き物ではありません。
主に、
・武士階級
・騎馬戦を行う人々
が使用していたとされます。
つまりこれは、戦うための履き物。
現代でいう「ミリタリーシューズ」に近い存在ともいえます。
本文④:現代人から見るとどう見えるか
正直に言うと、かなり異様です。
・毛に覆われたフォルム
・現代の靴と違う構造
・用途が分かりにくい見た目
しかし、こうした違和感こそが、歴史の面白さでもあります。
私たちが「当たり前」だと思っている履き物文化は、
実は長い時間をかけて変化してきたものなのです。
まとめ
つらぬきは、平安〜鎌倉時代の武士が使用した特殊な履き物。
毛皮を用いた構造は、防寒や安定性など実用性に基づいたものでした。
一見奇妙に見えるこの靴も、当時の生活や戦いに最適化された“機能的な装備”だったのです。

